昔切磋琢磨した仲間の訃報
今から約30年前、まだジャズダンスや芝居に明け暮れていたころ、毎日のように代々木にあったBDC、ブロードウェイダンスセンターに通っていました。
その頃、よくクラスで一緒になっていた男性がいました。
江上健二さん。
レッスンのあとよく新宿南口の東っかわの古い食堂で飯を食いながら夢を語りました。
そしてなんか一緒にしようって事で舞台芸術学院の同期や後輩たちとよく江古田の木村スタジオで練習していました。
僕が大阪に帰る事になり一緒に夢を語り合ったのはそこまで。
彼はよく劇団四季に入りたいと言っていました。
時は流れて2010年頃、お世話ななっているダンスオブハーツの代表、末谷さんから「江上って知ってます?」と聞かれ、ボーっとしてると劇団四季のパンフか何かを見せられ、見覚えのある顔がそこには写っていました。
結構一方的に僕が東京を離れたので恨まれているやろなぁと思っていましたが、それよりも彼は夢を実現したんだと本当に嬉しくなりました。
俺はいったい何をやっているんだ!もっと気張らな!! と、思ったものです。
そして今日、たまたまネットで資料を探していたら彼の訃報が掲載されていました。
それから今迄ずっと江上さんの事を思い出しながらタップを踏み続けていました。
30年も前のことやのに、BDCでの事、新宿の食堂、木村スタジオでの練習、江古田の食堂で短期間でしたが濃い時間を過ごした事をはっきりと思い出しました。
彼は去年迄劇団四季の舞台に立っていたそうです。
凄いな。
初志貫徹やなぁ。
思いっきり人生を駆け抜けたんやなぁ。
30年前にさよならした仲間を思い、こんなに涙が出るとは思わなんだ。
僕はまだ夢を実現していません。
もう少し頑張ります。
江上さん、また夢を語りあおう。
合掌。
吉野寧浩
追伸 写真はよく一緒に行った江古田の食堂の近影